薪ストーブを焚くうえで、この3つのバランスを守ることが大変重要です。燃料をたくさん入れたり、空気を大量に入れると、あっと言う間に本体の温度が上がります。
しかし、あまりにも急激に温度を上げてしまうと、鋳物がその温度変化に耐えられず、最悪の場合ひずみが起こる可能性があります。
WOODBOX多次燃焼方式の薪ストーブにとって最適な温度は天板の温度で180℃〜200℃です。一時間ほどかけてゆっくりと180℃前後まで温度を上げます。
その後は太めのを数本入れ、本燃焼させます。燃焼をおさえたい時には空気を絞って焚きます。時々 温度計をチェックして温度が上がり過ぎたり下がり過ぎたりしていないかを確認してください。温度が下がる原因は燃料『薪』が少ないか、『薪』が乾燥していない時か、酸素『空気』が少ないかのいずれかです。逆に温度が上がりすぎる原因は燃料『薪』が多すぎるか酸素『空気』の量が多すぎることによります。
『薪』と『空気』の量を上手く調節して、少ない燃料で安定した長時間燃焼にチャレンジしてみてください。
煙突の中の煤(すす)とタール
煙は冷えた煙突を貫ける時、煙突内面で結露しタールとして付着し蓄積していきます。このタールがクレオソートです。煙突内にクレオソートが蓄積し、それが高温で熱せられると、ある温度で着火し煙突内で火災を起こします。これが煙道火災です。このような状態を引き起こさないためにも、必ず煙突掃除を行いましょう。
煤やタールが溜まるのを防ぐのに不可欠な3点のポイントがあります。
- よく乾燥した薪を燃やすこと
- 煙を冷やさないように外部貫通部からは二重断熱煙突を使用すること
- 適切なドラフト(上昇気流)のとれた煙突であること
[注意!]
煙突の中にクレオソートが大量に詰まっていたり、煙突から木酸液がポタポタと落ちることがあれば、直ちに使用を停止してメンテナンスを行ってください。そのままの状態で使用を続けると煙突の中で煙道火災が起きる可能性があります。
よく乾燥したものを使用してください。33シリーズでは最大40cm、43シリーズでは50cmの長さの薪を使用することができます。
乾燥した薪とは、18 ヶ月以上かけて乾燥させた含水量15%以下のものを言います。焚きつけ用の細いものから、少し太い薪、本燃焼用の太い薪まで、いくつかの種類と太さの薪を使い分けると便利です。
また薪置き場は日当たりと風通しがよく雨の当たらない所が適しています。
薪が湿っていると、表面は乾いているように見えても燃やしてみると薪の端から水分が泡のように出てきたり『シュー』と音がすることがあります。また薪の火力が出ず、薪ストーブの出力が落ちます。
点火が難しく、燃えも悪く、燻った状態になります。さらに、煙突の中やドアガラスに煤やタールが付着します。
湿った薪を焚くことは、煙道火災の原因となりますので非常に危険です。注意しましょう。